イオナイザの種類と選び方
静電気除電装置(イオナイザ)の種類
静電気除電装置(イオナイザ)は、静電気を中和する方法として、「コロナ放電を利用する方式」と「光を利用する方式」の2種類があります。
共に、プラスイオン(+)とマイナスイオン(-)を発生させて、静電気を中和します。
コロナ放電を利用する方式
コロナ放電を利用してイオンを発生させて静電気を中和する方式で「電圧印加式」と「自己放電式」があります。
- 1電圧印加式
- 電源より高電圧を供給するタイプです。
空気をプラス(+)とマイナス(-)のイオンに電離し、このイオンを除電に利用します。
- 正電荷(+ION)の生成方法
- 負電荷(-ION)の生成方法
電源の種類により、下記のように分類されます。
- 交流式(AC方式)
・商用周波数型(50/60Hz)
・高周波型(約70kHz) - 定常直流式(DC方式)
- パルス直流式(pulsed DC方式)
- ハイブリッド デジタル コントロール-AC式(HDC-AC方式)
- 2自己放電式
- 電圧印加式とは異なり、電源を必要としないタイプです。
光を利用する方式
光などを利用してイオンを発生させて静電気を中和する方式で、微弱な軟X線を利用する「軟X線式」と紫外線を利用する「紫外線式」、放射線を利用する「放射線方式」があります。
- 1軟X線方式
- 軟X線の光子の非弾性散乱による光電子放出作用があります。
- 2電圧印加式
- 紫外線の光子吸収による電子放出作用があります。
- 3電圧印加式
- 放射性同位元素からのα線による電離作用があります。
静電気除電装置(イオナイザ)選定のポイント
選定に必要な基本的なポイントは下の7つになります。
- イオナイザの設置スペース
- 除電対象物の移動スピード
- 除電対象物の大きさ
- 除電対象物に発生している静電気の量
- 除電に必要なイオンバランス
- 風の影響や圧縮空気の使用の可否
- 設置周りの環境(イオナイザによる影響を受ける電子機器があるかどうか 等)
実際には、除電対象物や設置箇所、環境によって、もっと細かい条件による選定が必要です。
選定の際には、ぜひ当社の専門家にお任せください。